まちづくりスポット大津

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まちづくりスポット大津

tel. 077-511-9814
開館時間:10:00~18:00
(休館日:日曜・年末年始)

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【報告】市民活動フォーラム2023「想いを受け入れ組織を育む~続く活動と組織の秘訣~」

イベント報告

開催の背景

まちづくりスポット大津は2019年11月29日にオープンし、このたび4周年を迎えました。
毎年、その時期に合わせて周年記念フォーラムを行っています。今年度は、同じく県域を対象とした中間支援組織である公益財団法人 淡海文化振興財団(淡海ネットワークセンター)と共催し、「市民活動フォーラム2023 想いを受け入れ組織を育む~続く活動と組織の秘訣~」を開催しました。

開催趣旨

今年度はコロナ禍も落ち着き、各地・各団体の活動が本格的に再開してきました。私たちも、活動支援の取り組みをする中で、仲間づくりや活動運営、活動展開に関する悩みに接することが増えてきました。
その中で、新しいメンバーを集め、仲間の共感を得ながら長く活動を続けている団体は、どのように活動の継承を行い、自団体が発展するためにはどのような工夫を取り入れているのか学ぶ機会が持てたらという思いから本フォーラムの開催に至りました。フォーラムでは、多様な活動を展開する団体から、活動展開の秘訣と、組織運営の工夫を聞き、自団体のパワーアップにつなげられることを意図しました。

開催概要

日時:2023年12月2日(土)
   第1部/団体展示・発表 13:00~14:00 第2部/事例発表・クロストーク14:0016:00
場所:まちづくりスポット大津
体制:共催 公益財団法人 淡海文化振興財団(淡海ネットワークセンター)・特例認定NPO法人まちづくりスポット大津
第2部登壇者:

コーディネーター:深川 光耀(ふかがわこうよう)さん
社会学博士/花園大学社会福祉学部准教授/コミュニティ制作学会理事
事例発表:
久保寺容子(くぼでらひろこ)さん 公益財団法人 江北図書館 館長
細見侑亮(ほそみゆうすけ)さん NPO法人京都子どもセンター青年部KAMONASU 代表
※登壇予定だった堀江尚子さん(認定NPO法人くさつ未来プロジェクト 代表理事)は、都合により欠席となりました。

参加者:33名(参加者20名、講師3名、関係者10名)
参加費:500円

当日の様子

第1部 団体展示・発表

開会後1時間は、団体の活動パネル展示と、3分間の活動発表タイムとなりました。
事前にお申込みいただいた団体と、まちづくりスポット大津が取り組むフードドライブの寄付先団体の活動展示を合わせて、12団体が展示してくださいました。活動発表は、6団体から行っていただきました。

「言語交流研究所ファミリークラブ」さんはお子さんがロシア語で活動紹介されおどろきを集めたり、人形劇グループ「万歳!!パペッティーノ」さんはお手製のパペットをもって楽しさを紹介されたり、様々な活動を紹介され、それぞれの展示や発表をきかっけに交流の輪ができていました。

※「」マークの団体様に活動紹介をしていただきました。

 

第2部 事例発表・クロストーク

淡海ネットワークセンター事務局長 南圭子さんからのあいさつをはさみ、第2部の事例発表・クロストークをスタートしました。

久保寺容子(くぼでらひろこ)さん 公益財団法人 江北図書館 館長

長浜市木之本町にある「江北図書館(こほくとしょかん)」館長の久保寺さんからは、滋賀でもっとも歴史ある私立図書館として取り組まれている活動について聞きました。
江北図書館では、2021年に理事の交代があり、大幅な若返りとなりました。久保寺さんはその後館長となり、歴史ある施設を活かしながら、「私立だからこそできること」と自由な発想で古本市や館の大送付イベントなどを実施。図書館のイメージを超えてなんでもやろう!という姿勢が面白みになり、ファン獲得にもつながっている、と運営の工夫や、取り組みの背景を紹介してくださいました。
課題は活動資金とのこと。寄付などで運営経費をまかなったり、クラウドファンディングで改修費用を捻出され、トイレ等の設備改修や、カフェの併設など、地域の方に利用される場所になっていこうというビジョンを紹介してくださいました。

細見侑亮(ほそみゆうすけ)さん NPO法人京都子どもセンター青年部KAMONASU 代表

NPO法人京都子どもセンターは、京都府親と子の劇場協議会から活動が始まったNPO法人です。すべての子どもがのびやかで豊かな子ども時代を過ごせるようにという趣旨で、京都の文化に触れる「おやこ狂言」や、野遊び探検隊、などの野外活動事業の他、青年部KAMONASUによる「無人島1週間チャレンジキャンプ」など、実施されている特色ある事業について紹介いただきました。
活動運営は社会人が中心で、特に青年部には、高校生~社会人のスタッフが関係し事業を運営されています。特徴的なのが、細見さんを含めそのスタッフの大半が元参加者で構成されていること。活動参加者の小学生がリーダーとしてまとめるスタッフにあこがれ、一緒に活動したいと気持ちを育てて関りを持ち続ける傾向があるとのことでした。
1年ごとにスタッフはリセットされ、新たな体制で活動テーマや企画を検討されるそうです。大変な作業ではありますが、その仕掛けでマンネリを防ぎ、来年も参加したいという楽しさを継続して保っている、と活動が長く続く秘訣を紹介してくださいました。複数のスタッフから聞いた活動へ参加する原動力を紹介いただき、楽しさ、仲間との繋がり、できることで支える、というスタッフのモチベーションを分析して解説いただきました。

クロストーク(コーディネーター:深川 光耀(ふかがわこうよう)さん 花園大学社会福祉学部准教授)

クロストークは、コーディネーターの深川先生に進行いただきました。冒頭、「地域課題解決の担い手について考える」というテーマのもと、個人が志を持って地域活動に参画し組織間の連携よりも、個人から端を発して活動が広がるのでは、として「私発協働(しはつきょうどう)」という考え方を紹介されました。

中心となって動くメンバーから「わたしたち」というグループをどうやって作ってきたか、参加する個人がどうやって意欲的に、継続して参加しているか、どのようにして関わっているメンバーで活動を支えているか、などを事例発表のお二人に尋ね、それぞれの活動についてより詳しく伺いました。

途中には、参加者同士のペアコミュニケーションをはさみ、会場からも事例発表者に質問をしてもらいました。
無人島キャンプの事業が始まった理由や、複数のスタッフと関わる上での注意していること、コアメンバーと他のスタッフとの事業参加への姿勢に違いがあるか、などそれぞれ自身の活動に照らし合わせながら考えられた質問がありました。

事例発表のお二人の取り組みは、それぞれに試行錯誤の中工夫された部分があり、参加者の方もうなずきながら熱心に聞いておられました。

最後に、深川先生から「続く組織と活動の秘訣」として「想いや問題意識を大切にすること・信頼関係とWITH志向(協働志向)・次世代が関わりやすい仕組みづくり(濃淡ある関わり方ができる仕掛け他)」の3点が示されました。なんと、整理された言葉の文頭が「お・お・つ」となる隠し技まで飛び出し、盛況のうちに閉会しました。

 

参加者の声

・ 細見さんの「やりたいを応援するスタンス」や久保寺さんの「メンバーの得意を活かしてもらう」といった発言から、双方の組織も柔軟で新しいことを大切にする姿勢が感じられました
・それぞれの団体の組織の工夫を聞くことができ、非常に興味深いお話で面白かったです。
・ 「デメリット」を「メリット」に考えることについて、どなたも自らの課題をもち主体的に行動をおこされていることに感銘を受けました。
・たくさんの分野、世代の方々と出会ったり、関われる会がまたあればうれしいです。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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