【報告】つなぐサロン「知っていますか？“リトルベビー”」

開催趣旨

つながる・ひろがる「つなぐサロン」。
今年度の活動として、まちづくりスポット大津では、まちスポ大津入口横のフリースペースを活用した活動に関するミニ講座の継続と、気軽なテーマ型交流会を行っています。

ゲストからの話題提供をもとに、さまざまな主体の参加者が意見を交わす、情報交換の場として実施する「つなぐサロン」。初回は、小さく生まれた赤ちゃん「リトルベビー」のお母さんたちの活動、リトルベビーサークル「滋賀のCOAYU」代表の小島かおりさんをゲストに迎えました。多くの人に知ってもらいたい「リトルベビー」についての話題を、多様な参加者と伺いました。

開催概要

日　時：2024年6月28日（金）10:30～12:00
場　所：まちづくりスポット大津
テーマ：「知っていますか？“リトルベビー”」
ゲスト：小島かおりさん（リトルベビーサークル「滋賀のCOAYU」代表）
参加者：19名（滋賀のCOAYU から5名含む）
参加費：500円

当日の様子

多くの方の関心を呼び、急遽シェアスペースで開催することとなった「つなぐサロン」第1回目。多賀町にお住いの小島かおりさんにお越しいただき、リトルベビーサークル「滋賀のCOAYU」立ち上げに至った経緯や、そのご活動として取り組まれた母子手帳のサブブック「リトルベビーハンドブック」の作成、交流会等の会のご活動について伺いました。

参加者にはハッシュタグ大津京ご利用者にもお声をかけ、子育て世代向けの催しを開催される方や、助産師さんなどが中心にお越しくださいました。

小島さんからは、ご自身の出産の際の様子を紹介。緊急出産となったため、その後の病院での説明や、保育器に入ったわが子などを見ても「本当に大丈夫なのか」どうか信じられなかった気持ちなど、当時のご混乱をまざまざとお話いただきました。
SNSなどで調べる中、リトルベビーという呼び名を知り、「リトルベビーハンドブック」の存在を知り、滋賀でもこのハンドブックを作りたい、とサークルを作るなどしてご活動が始まったそうです。
サークルの運営に関わる他のメンバーの方にもご参加いただき、実際にリトルベビーのお母さんたちが感じる気持ちや体験をお話くださいました。多くのリトルベビーたちが早産になるため、現状では予定日を基準に設定されている乳児期の集団検診や産後ケア、就学時期などに様々な弊害が生じることなども実体験を踏まえて紹介してくださり、参加者の多くが様々な事情を認識できました。

参加者には助産師など専門家の方も多く、実際に地域の助産師がリトルベビーのお母さんたちとスムーズに関係性を作るにはどうしたらよいか。リトルベビーハンドブックに助産師会の問合せ先を載せ、多くの助産師が現状を認識できるかどうか、など課題や展望が話されました。

1,500g未満で生まれる「極低出生体重児」の当事者だけでも県内で年間65人になるそうです。社会に当たり前にいる存在として、当事者が困難に直面することなく、社会としてどう受け皿を作っていくか。当事者だけの問題ではなく、社会課題として多くのセクターが受け止め、一般にも認識が広がるとともに、様々な制度が低出生体重児に配慮した仕組みになる必要がある、と大きな視点での課題も提示され、終了しました。

展示物として、当時の保育器に入った赤ちゃんの写真や、出生時の体重と同じ重さのぬいぐるみの他、ご活動記録、低出生体重児向けの紙おむつ（500g未満で出生する赤ちゃんのための6Sサイズのオムツはハガキの半分ほどのサイズでした！）も展示くださり、参加者一同熱心に見ておられました。
活動連携のきっかけになりそうな出会いもいくつかあったようです。
皆様ご参加ありがとうございました！