【実施報告】①実践者に聞く! “場”づくりのイロハ
①実践者に聞く!“場”づくりのイロハ
問題意識を行動につなげる~比良里山物語、そしてこの先へ~
■開催に至った経緯や目的・ねらい
まちづくりスポット大津では、地域コミュニティの持続性を高めるため、まちづくりを担う人材育成に取り組んでいます。今回は“場”づくりをキーワードに、活動を一からつくりあげ、実践を重ねておられる講師を招き、活動を始めたきっかけや原動力、今後の挑戦について3回に渡りお話を伺いました。講座を通して参加者が活動をはじめるきっかけと視点を得たり、すでに何とかしたい課題に向き合い行動している方にとっては、次の一手につながるヒントを発見出来る場になればと思っています。
■概要
日時:2021年2月20日(土)13:30~15:30
場所:まちづくりスポット大津
講師:三浦美香さん(一般社団法人 比良里山クラブ代表理事)
参加者:11名
■当日の様子
三浦さんが比良の里山で活動を始められたきっかけは、農業が中心に行われている一方で、高齢化が加速している比良の環境保全や活性化のためでした。活動を始められた当初は任意団体で活動を行い、2009年に法人化しました。法人化して以降の主な活動としては、赤シソ事業が挙げられます。赤シソの栽培を始めたきっかけは環境保全であり、そこに取り組む中で、イノシシやシカによる獣害に苦しむ農家の存在がありました。高齢化が進む比良では、獣害によって畑が荒らされてしまうと、再び耕作することが難しく、耕作放棄にもつながってしまいます。そこで三浦さんが注目したのが赤シソでした。赤シソは動物が食べることはなく、獣害に悩まされることがありません。最初は赤シソの葉を販売することから初め、2009年に赤シソジュース「ヒラぺリラ」を開発しました。このヒラぺリラは、年々製造本数を伸ばし、近畿農業局に6次産業化の優秀な取り組みとして表彰されたり、ココクールマザーセレクション2015に選出されたりするまでになりました。開発から12年目を迎えた今年は、製造部門においては外部に委託しつつ、栽培部門においては県内の大学や農業法人、福祉共同作業所との連携を深め、そして販売部門においては、新商品の「ヒラぺリララグジュアリー」にも力を入れていきたいということでした。また2019年4月には、これまでの活動をベースに、その活動を可視化するための拠点として、「ひら製作所」を設立しました。ひら製作所では、地域と協働して、農地の活用や高齢者の生きがいづくりなどの成果を上げる仕組みづくりを目指しています。
■参加者の声
・滋賀だけでなく日本の農村、山間部の高齢化、過疎化の問題についてひら制作所の取り組みはとても印象に残りました。三浦さんの行動力とネットワーク力も多いに見習いたいところです。
・「事業戦略ポイント」で毎年常にステップアップしていく、それを継続していくことは簡単な様で難しいことだと思います。今後見習っていきたいと思います。
■講座を聞いての感想(まちづくりスポット大津インターン生)
問題意識を持つことはできたとしても、それを実際に行動に移し、さらに成果を上げるということはかなり難易度の高いことだと思います。講義の中で、参加者の方の一人が、いろんな活動をしていく中でどのように人脈を広げていっているのかという質問をされていた際に、三浦さんは、「自分は周りの人から放っとけないと思われるから出助けをしてもらうことができる」とお答えになっていましたが、周りの人にそう思わせるのも、三浦さんが、できるか・できないかの尺度ではなく、やりたいか・やりたくないかの尺度で行動を起こしているからに違いないと思いました。自分も今日の講義で得たことを軸に、やりたいか・やりたくないかという尺度で行動を起こせるような人になりたいです。
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